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マタニティ歯科☆

 

 

はじめに 母子手帳に、歯科ベージがあるのはご存知ですか? お母さまの歯の健康を保つためにあるだけでなく、 生まれてくる赤ちゃんを虫歯だらけにさせないように、 歯のチェックをする必要もあるのです。 マタニティ歯科は「歯が痛いから行く歯科」ではなく、 「お母さまと、生まれてくるお子さまのお口の健康のために行く歯科」です。

 

ここのページには、以下のような内容が書かれています。 気になる記事をスクロールしてご覧ください。

  • ①マタニティ歯科検診をご存知でしょうか?
  • ②虫歯予防は何歳から行うの?
  • ③歯科検診に行こう!
  • ④なんで赤ちゃんが虫歯になるの?
  • ⑤特にお子さまが虫歯になりやすい時期って?
  • ⑥妊娠中のお口のトラブルと対策方法は?
  • ⑦妊娠中にかかりやすいお母さまの歯の病気
  • ⑧お母さまの食事で健康な歯を作ります
  • ⑨まとめ!

 

近頃、妊娠中のお母さまが対象となる歯科の活動が注目されています。 妊娠と歯医者ってそんなに関係ないのでは・・・?とお考えになる方も いらっしゃると思います。 しかし実はとっても密接な関係をしているのです。 妊娠をすると、体や心が大きく変化していきますが、それだけでなくお口の中も変化しているのです。

お母さまが歯科検診に通い、お口が健康でいれば、生まれてくるお子さまのお口の健康も保たれます。 そして、”健康な歯”という一生の宝物も授けることができるのです。 お口の健康は、心と体の健康にも繋がります。

マタニティ歯科は 「歯が痛いから行く歯医者」ではなく、 「お母さまと、生まれてくる赤ちゃんの健康のために行く歯科」です。共に、お口の健康・生れてくる赤ちゃんの健康を育んでいきましよう!

お子さまの虫歯予防は、いったい何歳から行えばいいでしょうか? 歯が生えてきたら・・・もちろん大正解!ですが、 マタニティ歯科を受診されている方はマイナス1歳から、予防をしています。 なぜマイナス1歳からなのでしょうか。 それは、お母さま自身の歯の健康を守ることが、赤ちゃんの虫歯予防に繋がるからです。 虫歯は親からの遺伝だという話を耳にしたことがあります。 しかしそれは迷信です。

なぜなら 産まれたての赤ちゃんには虫歯の原因となるミュータンス菌が存在していないからです。 これは食べ物のカスが歯にくっついてできたプラーク(歯垢)に生息し、歯の表面にこびりつきます。これが虫歯の第一歩目です。

妊娠初期、妊娠後期は応急処置のみ

妊娠中期(5ヶ月~8ヶ月)の間であれば、ほとんどの方が問題なく診療することができます。 妊娠初期、妊娠後期は応急処置のみにしましょう。 妊娠初期は流産等の恐れもあるので、身体に負担がかかるようであれば、長時間の治療は避けましょう。 応急処置をして、妊娠中期に治療を行いましょう。 診療に来て、虫歯や歯周病があれば、定期的に通い治療を終えることが望ましいです。 そして治療が終わったお母さま、特に異常がなかったお母さまたちは、 引き続きお口の中が健康に保てるように定期的に歯科衛生士からアドバイスをもらいましょう。

赤ちゃんに虫歯の原因菌が存在していないのに、虫歯になるのは何故でしょう? 実は、お父さんや家族、一番子育てをするお母さまから感染すると言われているのです。 お母さまが使ったスプーンで赤ちゃんに食事させる、 ほっぺにキスをする、 大皿にのっている食事を皆でつついて食べる、 などなど。このように唾液によって感染していきます。

これを母子感染と言います。 このような行為によって、赤ちゃんのお口の中にミュータンス菌が入ってしまうのです。 これを防ぐために、お母さまやご家族のお口が健康である必要があるのです。

特に注意が必要なのは、1歳半~2歳半の間です。  赤ちゃんの母乳離れは、1歳を過ぎた頃と言われています。 母乳には赤ちゃんが健やかに育つために必要な栄養が含まれているだけでなく、免疫力や成長を促す因子も含んでいます。 

母乳離れをすると母乳による免疫がなくなり、赤ちゃん自身が免疫機能を作っていきます。 それが安定するまでの間、1歳半~2歳半が虫歯になりやすいのです。

乳歯が生えそろう3歳までの間にミュータンス菌が口の中に入り込んでしまうと、今後虫歯になりやすい性質になってしまいます。 逆のことを言えば、1歳から2歳半、3歳までの間にミュータンス菌を防げば、虫歯になりにくい性質になるのです!  生まれてくる赤ちゃんのためにも、お母さま、ご家族全員のお口が健康であれば、虫歯に悩むことはありません。

「出産したら歯がボロボロになっちゃった」なんて言葉をよく耳にします。 どうしてでしょう? 体調の変化や生活習慣が変化するため、お口の中が健康的に保たれていないからです。 妊娠中によくあるトラブルと対策方法を少しご紹介します。 つわり等によって奥歯の歯磨きが難しくなり、磨き残しが多くなる。

歯ブラシが気持ち悪く口の中がネバネバする。
歯磨き粉をつけずに歯磨きをしたり、歯ブラシのヘッドが小さいものに変えて磨いてみてください。 また、マウスウォッシュや水でうがいをするだけでも、口の中が清潔になります。

少しずつ何度も食事をするため、虫歯ができやすくなる。
食後にキシリトールの含まれているガムなどを噛むと、唾液が出て健康な状態に近づけます。 また、その成分がお腹の中の赤ちゃんにまで届き、将来生えてくる歯が強くなるとも言われています。 また、歯磨き粉をフッ素入りのものを使用するのもオススメです。

食べつわり、吐きつわりがひどい。
うがいをこまめにしたり、丁寧にブラッシングをしてください。 うがいの代わりに氷を舐めるといいとも言われます。

妊娠中は女性ホルモンの分泌が多くなります。 実は、その女性ホルモンは一部の歯周病菌の増殖を促進させると言われています。 そのため、妊娠性歯肉炎が起こりやすくなるのです。 しかし歯垢が残っていない清潔な口の中では、発症しないか、軽度で済みますので、 歯医者で定期的に歯垢のチェックを行いましょう!

妊娠中はホルモンバランスが大きく変化しているため、お口のトラブルも起きやすい時期です。 生活習慣や体質の変化から、通常よりも虫歯や歯周病になりやすいのです。 ここでは4つの病気について紹介します。

A虫歯
20~30代の女性がかかりやすいと言われています。 妊娠し、つわりを伴った場合さらにお口の中の環境が悪化するため、リスクが高くなります。

B妊娠性歯周炎
妊娠中に歯周病菌が繁殖しやすい状態を作り出し、血管や免疫にも変化を与えます。少しのプラークでも歯茎の炎症が起こりやすいです。これには特に注意が必要で、妊婦の飲酒・喫煙・歯周病への感染は、低体重出産のリスクを高めます。歯周病に掛かっている人が低体重出産を経験する割合は、かかっていない人に比べて7倍近くになっています。

 

C妊娠性エプーリス
歯茎に腫れ物のような膨らみができ、触ると痛み、出血があります。 歯石があるところ、被せ物をしているところにできやすいと言われています。出産後には無くなりますが、稀に残るときもあります。

D智歯周囲炎(おやしらず)
智歯とは、おやしらずのことで、この周囲が細菌の感染によって炎症を起こす病気のことです。生えるための十分なスペースがなく、斜めに生えてくることが多いため、虫歯・歯周炎になりやすいです。以上のような病気が主に注意するものです。 しかし、歯垢が残っていない清潔なお口の中では、発症しないか軽度で済みますので、歯科で定期的に歯石のチェックを行いましょう。

赤ちゃんはお母さまのお腹に宿った時から、成長をしています。 歯も同じなのです。 歯の元(”歯胚”しはい)が作られるのは妊娠6~7週頃と言われています。 14周目頃には永久歯も作られ、お母さまの羊水を通って 味覚も形成されていきます。 こんなに早くから味覚も形成されるなんて子供の成長は急速ですね!

赤ちゃんの歯や味覚が健やかに発達するためには お母さまの食生活やライフスタイルは大切です。  赤ちゃんの歯を作るために必要な栄養素は、 カルシウム・リンなどのミネラル分です。 胎盤が完成し、胎児と母体が繋がる4~5ヶ月頃に胎児の歯の発育はどんどん進んでいきます。

この時期にお母さまの栄養状態が悪いと、赤ちゃんの歯が弱くなったり虫歯ができやすい歯になると考えられています。 この頃にキシリトールやフッ素が入ったガム等を噛んでいますと、 その効果がお腹のなかの赤ちゃんにまで届き、将来生えてくる歯が強くなるとも言われています。 ”カルシウム”は最も大事です。

牛乳・チーズ等の乳製品、しじみやあさり等の貝類、わかめ・ひじきなどの海産物。 カルシウムは妊娠していない時で1日600mgが目安です。 妊娠している時は、この目安の量をしっかり摂ることをお勧めします。 また、ビタミンDはカルシウムの代謝を助ける働きがありますので、一緒に取り入れるといいですね。 健康な食生活でお母さまお子さまも健康になりましょう!

いろんなお話をしていきましたが、お母さまが健康な歯でいることがとても大切です。 そのために今できること、注意すべき6つはこちらです!

  • ■お母さま、ご家族の虫歯をゼロにしましょう!
  • ■歯茎を健康に保ちましょう!
  • ■お口の健康状態を維持して行きましょう!
  • ■バランスのよい食事をしましょう!
  • ■妊娠安定期(5ヶ月~8ヶ月)に虫歯・歯周病を治す治療を行いましょう!
  • ■1歳半~3歳までの間は特に注意しましょう!